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人口減少社会のデザイン(広井良典)〜第2章 コミュニティとまちづくり・地域再生(前編)〜

コミュニティのあり方を見直すことが、地域再生に繋がる。日本の地方都市のシャッター街が売り手中心の空間になっていて、その空間全体をどうすれば楽しく過ごせるか?という部分に手が及んでいない事を思い返してハッとさせられた。本書は地域再生の課題と解決法のあり方を考える手掛かりが満載です。

 

 

1.コミュニティの重要性

  • 私:プライベート  自由に競争し利潤の最大化を図る存在
  • 公:パブリック   全体最適を考える存在
  • 共:コミュニティ  公・私両方の性質を持って相互作用する存在

 

2.人口規模によって異なる地域の悩み

  • 5万未満         人口減少・若者の流出、少子高齢化、農林水産業の衰退
  • 5万以上〜100万未満  少子高齢化、中心市街地の衰退、経済不況・産業空洞化
  • 100万以上       少子高齢化、社会的孤立、格差・失業・低所得者の生活保障

 

3.地方の人口減少は高度成長期の都市人口集中の連鎖反応

  • 高度成長期に東京へ移住した人が高齢世代となり退職
  • 上記退職による人員不足を補う地方の若者の採用
  • 高齢者介護事業の拡大による雇用の拡大

 

4.年金マネーが首都圏に集中する

  • 首都圏の高齢者増加は公的資金の一極集中を招く
  • 過去は地方の高齢化により地方へ公的資金が分散されていたが逆になる
  • 逆都市化政策による分散が必要

 

5.首都圏の高齢者(60-74歳)の退職後の居場所ベスト3

   女性        男性

1位 図書館       図書館

2位 スポーツジム    見つからない・特にない

3位 親族・友人の家   公園

参照元:首都圏に住む60~74歳の男女1236人へのアンケート調査 『超高齢社会の実像』調査報告書(2014/9) 日本経済新聞社・産業地域研究所 

 

6.人が溢れるまちづくりとは?

  • 日本の都市設計は生産者中心、自動車優位(アメリカと一緒)
  • ヨーロッパは消費者中心、市場やカフェでゆっくり過ごせる歩行者優位
  •  単に医療施設や福祉施設が存在するだけではない多様な年代が集える空間設計が必要

 

7.ムラからマチから都市への過去。そして巻き戻る。

  • 食糧自給率は1960年〜2010年で半分に(40%)
  • 郊外ショッピングモール都市設計による中小都市の空洞化
  • 空き家の大量発生と農地への回帰、若者のクルマ離れと独立
  • 地方政令都市への人口増加現象(人口増加率は福岡5.1%、東京3.7%、仙台3.5%)

 

8.都市と農村の不幸な関係

  • 都市は農村から食糧やエネルギーを安価に買い上げることができる
  • 人は農村を離れ都市に移住する
  • 農村が衰退し食糧・エネルギー自給率が下がる

 

9.日本のエネルギー自給率(2018年)

  • 全国平均  4%
  • 大分県   40.2%
  • 鹿児島県  35%
  • 秋田県   32.4%
  • 宮崎県   31.4%
  • 群馬県   28.5%

 

10.自然エネルギー自給率が高まると地域経済が活性化する

  • 地域のエネルギーコストを自然エネルギーに95%代替し、既存エネルギーコストと同程度の水準のコストを実現すると地域経済循環率が7.7倍になった
  • 地域内経済循環は地域に<資金が行き渡る事>、<資金の地域外流出を防ぐ事>によって起こる

引用元:京都大学研究成果

http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2019/190405_1.html

 

続く。

 

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